管理人のネットワークエンジニアとしての経歴【転職歴・年収推移・資格】

こんにちは、モリタです。

今回は私のネットワークエンジニアとしての職務経歴をまとめたいと思います。

全体のプロフィールは別途こちらにまとめていますので合わせてご参照ください。

私はもともと病院で医療の専門職種として働いていました。

27歳の時に様々なきっかけでネットワークエンジニアにキャリアチェンジし、現在は大手金融顧客の大規模ネットワーク・インフラプロジェクトを上流工程で担当をしています。

プライマリーベンダーで提案・設計・構築といった上流工程を担当する今のポジションは、私がIT業界にキャリアチェンジしてからずっと希望してきた仕事です。

未経験で客先常駐員(SES)として働きはじめてから4年かけてこのポジションを獲得することができました。

私のこれまでのネットワークエンジニアとしてのキャリアは決して順風満帆なものではなく、未経験という最下層から這い上がってきたものです。

年収も最初はかなり安かったのですが、キャリアアップするとともに年間平均100万円ずつ上げてきました。

今回は現在のポジションにたどり着くまで私がどのようにステップアップしてきたかまとめます。

未経験からIT業界に挑戦している人や、希望の仕事ができず悩んでいる人のお役に少しでも立てたら嬉しいです。

【管理人の経歴サマリー】

経験年数業務内容年収取得資格
大学卒業後〜5年間医療職(作業療法士)380〜450万円作業療法士
半年間の職業訓練校Linuxサーバ構築・仮想基盤構築雇用保険・職業訓練手当などLPICレベル1
NWエンジニア1年目

(★中小SIerで就職)

金融グループの大規模NW

構築・運用(客先常駐)

270万円CCNA
NWエンジニア2年目自治体NW

詳細設計・構築

350万円CCNP
NWエンジニア3年目

(★別の中小SIerに転職)

官公庁の大規模NW

提案・基本/詳細設計・構築など

450万円CCNA Security
NWエンジニア4年目

(★大手SIerに転職)

金融グループの大規模NW

基本/詳細設計・構築

580万円なし
NWエンジニア5年目金融グループの大規模NW

提案・設計・構築

660万円なし
インフラエンジニア6年目以降

〜現在(2021年時点で10年目)

金融、社会インフラ、ヘルスケア、自治体、文教

提案を含む上流工程

約800万円CompTIA Cloud Essentials+

Nutanix NCP

27歳の時に医療職からIT業界にキャリアチェンジ

私は医療系の大学を卒業後、作業療法士というリハビリの仕事をしていました。

当時の仕事をざっくり説明すると、病気や骨折で入院した方を対象に、能力回復や在宅復帰のための訓練(リハビリテーション)をするお仕事です。

作業療法士時代のエピソードは割愛しますが、さまざまなきっかけでITの世界に挑戦したいという気持ちが強くなり、27歳の時にキャリアチェンジを決意しました。

それまで名古屋の回復期リハビリテーション病院で働いていましたが、ITに挑戦するタイミングで東京に引っ越すことに。

国家資格まで取らせてくれた両親には大反対され一時は関係性が悪くなりましたが、私の決意が揺るぐことはなくカバン一つで飛び出すように東京へ出てきました。(今では両親と仲良くしています)

ちなみに病院で勤めている頃に、友人の紹介で知り合ったクリエイターや起業家の方のWebページ制作を請け負って3件ほどリリースしました。

この頃は日中病院で仕事をしながら、夜間や土日にWeb制作に必要なHTML、CSS、デザイン、PHP、データベース、サーバを独学で学んで対応していました。

必要なコーディングは一晩徹夜してやったりなど。あの頃は若かった。新しいことを学ぶのがすごく楽しくて全く苦はなかったです

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就職する前に職業訓練校で半年間勉強することに

「よしITに挑戦するぞ!」という気持ちで東京に出てきましたが、いきなり就職するのではなく東京都の職業訓練校に半年間通うことにしました。

なぜ職業訓練校に通うことを選んだかというと最初は集中して学ぶ期間を作りたいと考えたからです。

新しい仕事をやりながら両立して勉強をすることも可能です。ただ、かなりエネルギーがいることは経験上知っていたのでまずは集中して勉強しようと思いました。

20代でお金も持っていなかったので無料で学べる方法(無料スクールなど)を調べ、東京都のハローワークが斡旋している職業訓練校を選びました。

通っていた職業訓練校は「クラウド科」というコースで、VMwareで仮想基盤を構築し、その上でLinuxサーバの構築を学べる授業でした。

ウェブサーバのApache2以外にも、DNS(Bind9)、ファイル(Samba3,4)、メール(Postfix,Dovecot)、Database、FTP、NTP、NFS、SSH、SNMP、PHPやRubyなど数々のミドルウェアをはじめ、VMware、Xen、KVMなどの仮想化技術も学んで習得しました。

LinuxのCUIの黒い画面でコマンドを打ち込んで操作するのが楽しくて、ミドルウェアをソースコードから自分でコンパイルしてビルドしたり、カーネルを再構築したりなどしてかなりハマりました。これ全部無料でできるのはすごいなと。

東京にきたばかりで友だちもいませんでしたので、土日もずっとインターネットや本で調べながら実際に手を動かして勉強していました。

在校中にLPICレベル1の資格を取得しました。LPICレベル2に合格できる実力もついていたのですが、貧乏で受験費用が払えず断念しました。

訓練校に通っている半年間は雇用保険の補助を受けることができるので生活はなんとかなりました。当時の私は雇用保険で毎月15万円くらいの手当をもらいつつ、週2回ユニクロのバイトをして生活費をやりくりしていました。

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ネットワークエンジニア1年目:客先常駐時代(年収270万円)

職業訓練校の6ヶ月間が満了し、意気揚々と都内のIT企業に就職。

28歳の未経験者でしたが、職業訓練校でやってきたことをアピールすると人手不足の中小企業で案外あっさり内定が取れました。

就職した会社はアプリ開発からインフラ構築まで幅広く請け負う、いわゆる下請けベンダーです。

エンジニアとして先輩のプロジェクトでサーバ構築を担当させていただいたりしていましたが、すぐに某大手金融グループの客先常駐に飛ばされることに。

常駐先はグループのシステム全てを担当する部署にあるネットワークチームでした。自分はサーバ構築しかしたことなくネットワークのことはほとんど無知。

もちろんOSI参照モデルの基礎的な知識は持っていましたが、シスコ機器なんて全く操作したことない状態でした。

「そんなんで巨大グループのネットワークチームに出向して大丈夫なのか?そもそもサーバエンジニアをやりたい!」という疑問や反発心が芽生えましたが、営業には「同じ会社から先輩が複数人常駐しているからフォローしてもらえる。ネットワークの経験も貴重だ!」という説得をされて渋々いくことになりました。

この頃は希望や意見を全く聞いてもらえないことや、人を駒のように扱うやり方に強いストレスを感じていました。知識も技術も経験も何もないので仕方ないのですが。

顧客先の面接を通り抜けて業務に就くことに。ちなみに営業の指示で未経験ということを内緒にして面接を通りました。そう、ブラックです。

 

客先ネットワークチームでの業務としては、新規拠点構築時のベンダーコントロール日々の障害対応などがメインでした。

その会社は当時かなり業績がよかったので関連会社や新規拠点が次々と増えており、その新規拠点のNW敷設、LAN構築、WAN接続を主に担当していました。

そこで私は実はネットワークがかなり面白いことを知り、業後や土日にたくさん勉強してネットワークエンジニアとしての技術を学びました。

ネットワークをおもしろいと思ったきっかけ

ネットワークの勉強で最初に読んだ「ネットワークはなぜつながるのか」という本でネットワークのおもしろさを知りました。

通信の仕組みをレイヤに分けてわかりやすく紐解き、通信フローを中心にシステム全体を俯瞰して学ぶことができます。

古い本ですが、初心者NWエンジニアの方にはぜひ読んでもらいたい本です。

 他にもネットワークエンジニアの方におすすめの本を下記の記事で紹介しています。

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仕事では同時平行で何件も案件を回し、1年経つ頃には常駐先のマネージャーからとても評価してもらえるようになりました。

同じチームのプロパー社員や自社の先輩たちにとてもよくしてもらい居心地もよかったです。

ただ、私は自分のキャリアとしてNWをやるなら提案・設計・構築の上流工程をメインにやりたいと考えて、このまま運用中心の仕事を続けることに危機感を抱きました。

そこで自社の営業に何度も何度も希望を出して、社内の請負でやっている自治体NWの詳細設計構築を担当する案件に回してもらうことに。

結局出向は1年という短い期間でしたが、この期間一緒に働いた同じチームのプロパー社員や同じ会社の先輩とは今でも良いお付き合いを続けています。

もうひとつ、辞めるときに客先のGM(ジェネラルマネージャー)が私に直接声をかけてくださり、かなりいい条件で会社に誘ってくれました(引き抜き)。

とても嬉しかったのですが、当時の私は目先の給料よりも自分の希望する上流工程でキャリアを積みたいと考えていたので丁重にお断りしました。

これが私のネットワークエンジニアとしてのキャリアのスタートでした。

また、この頃にCCNAを取得しました。(3回も失敗したのちにようやく合格したことは内緒ですw)

【ネットワークエンジニア駆け出しの頃】
客先に(未経験ということを隠してw)常駐員として配属されてからも毎日熱意を持って勉強していました。
当時の私は「勉強したらアウトプットまでしなければ!」という謎の使命感(脅迫感)をもっており、客先のプロパー社員に向けて講師というかたちでネットワークの勉強会を自主的に開催していました。
発表用の資料を作って、NWの基礎だけでなく客先の新規拠点構築時に問題を感じて変更したこと(HSRPとOSPFの設計)などを発表。
今思うとエンジニア1年生のめちゃくちゃ拙い発表でしたが、ベテラン社員のみなさんがすごく好意的に参加してくれて本当に楽しかったです。
あのアホみたいに背伸びをした経験が今につながっていると思います。

ネットワークエンジニア2年目:小規模NW設計・構築時代(年収350万円)

自社に戻り、某大手メーカの下請け商流で自治体ネットワークの詳細設計構築の請負プロジェクトを担当しました。

比較的小規模のネットワークを大量に構築する案件で、地方を飛び回り何件も同時並行でプロジェクトを回していました。

この頃は月の半分くらい出張してましたが、独身ということもありいろいろな地方に行けて楽しかったです。

構築するネットワークは基本設計がすでにありましたので、経験年数の少ない私でも詳細設計や構築は割と余裕でした。

社内ではマネージャーや役員から過大評価をしてもらい「サブチーフ」というよくわからないポジションに抜擢され、チームメンバーのマネジメントも任されるようになりました。

自分より経験年数も年齢も上の人が多かったですが、みなさんに助けてもらいながら仕事をすることができ、またお客さんとの関係性もうまく築けたことで毎日とても充実した日々でした。

そんな安定したプロジェクトも1年経った頃に終わりが近づいてきました。

営業からまた自分をどこかの客先に飛ばそうとする雰囲気をバシバシと感じ始めます。

このままではヤバイと思い、社員を駒のように扱う会社ではなく、もう少しキャリアの希望を聞いてくれる会社に転職することにしました。

あと出向や請負で稼ぐ金額に対して、自分の給料が安すぎるということにも不満を感じていました。当時年収が低いことに強い劣等感を感じていたのです。

また、この頃にCCNPを取得しました。(今回は全て一発合格)

ネットワークエンジニア3年目:転職して年収450万円に

DODAの転職エージェントサービスを利用してインフラを専門に請け負っている会社へ転職しました。

150人程度の会社規模でしたが、技術力の高いネットワーク・インフラエンジニアがたくさん在籍していました。

案件は相変わらず客先常駐が多かったのですが、常駐先で上流工程を担当できる案件を約束してもらったことが決め手となりました。

業界経験がまだ少なかったので、自分で転職先を探すよりも転職エージェントサービスでわからないことをアドバイザーに相談しながら進められるのがよかったです

 私が利用した転職エージェントの体験談は下記の記事も参考にしてください

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私はその転職先から有名な東証一部上場企業に出向し、官公庁や文教系顧客のインフラ案件を希望通り上流工程で担当しました。

100台以上のネットワークカメラを設置する案件のプロジェクトリーダを任されましたが、工事ベンダーの調整など初めての経験が多く毎日必死に仕事をしていました。

ちなみにこの頃の上司がとても理不尽かつ厳しい人でした。

客先に行ってお客さんと会話しながら案件を進めている方が楽しく、上司に会いたくないこともあってほとんどオフィスに戻らない日々。

少し落ち着いてオフィスに戻ると、大量の業務が残っているにも関わらず徹底的に絞られるという。。

特にプロジェクトがうまくいっていないわけではないのに、重箱の隅をつつくように細かいことを言われ精神的に参ってしまいました

このままだとこの上司に潰されそうだと思い、またもや転職をすることに

在籍はたったの1年でしたが、自分の心身の健康の方が大切なので早めに逃げることにしました。

この決断は今振り返るとかなりの英断でした。結果論ではありますが。

また、この頃にCCNA Securityを取得しました。(2回目で合格!)

 ブラック企業の見抜き方

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ネットワークエンジニア4年目:またもや転職で年収が一気に600万円近くに

IT業界で3社目の企業に転職しました。今度の転職先はDODAの転職フェアで出会ったシスコゴールド認定パートナー企業です。

私はネットワークの上流工程を担当する営業部署に配属されました。

プライマリーベンダー上流工程を担当したいという、私の希望が4年目にして叶ったかたちです。

データセンターネットワークやキャンパスネットワークをはじめとした文字通り超大規模ネットワークの提案・設計・構築担当です。

ここまで大規模ネットワークの設計は初めてでしたので、これまで考慮していなかった細かい設計や、案件の進め方でかなり大変な思いをしました。

担当する顧客は誰もが知る超大手金融グループ会社で、お客さんたちも明らかに私よりインフラに詳しい人たち。そのような人たちと対等な関係を築くのも大変でした。

ただ、エンジニアとして本当の意味でレベルアップしたのもこの頃です。

わからないことがたくさんある中で調べながら課題をクリアしていく日々で自然と鍛えられました。

やはり技術スキルを磨くのに必要なのは勉強ではなく実務経験なんだと確信しました。

勉強するときに全く意識しないことや気づかないことに次々と直面して学ぶことが多かったです。

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ネットワークエンジニア5〜6年目:上流工程で年収650万円

シスコゴールドパートナー企業に転職して丸2年が過ぎました。

大手金融顧客のアカウントSEとしてネットワークの提案・設計・構築の上流工程でプロジェクトを推進。

実際に手を動かす部分は信頼できるパートナーさんに依頼しつつ、自分は提案や基本設計書の作成をするなど業務の質が変わりました。

ネットワークエンジニアとして目指してきた仕事がようやくできるようになった気がします。

27歳でIT業界にキャリアチェンジしてから5年が経っていました。

この5年という期間が短いのか長いのかわかりませんが、自分なりに努力してきた結果辿りつけたと思います。

1社目の居心地がよいNW常駐をなんとなく続けていたら、きっとこのような業務はできなかったと思います。

新しく覚えることばかりで辛いこともありますが、今後のキャリアアップの道も明確に描けるようになってきました。

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【現在】インフラエンジニアとして:年収800万円

現在の会社につとめて6年目になりました。気づけばIT業界にチャレンジしてから10年くらいになります。

年収も800万円くらいいただけるようになり、私生活では子ども2人に恵まれました。以前ほどガツガツせずメンタルも安定して働けるようになった気がします。

会社ではいろいろなアカウントを任されるようになり、顧客の業務知識も広がったことで社会人としても成長できたと思います。

金融だけでなく、ヘルスケア・社会インフラ(電力)・自治体・GIGAスクールなど大変な案件があれば抜擢されます。

案件を引っ張っていく責任感のあるポジションということで泣き言は許されませんが、メンタル的に疲れた時は子どもの癒しに助けられて続けることができています。

知識・技術面ではネットワーク・仮想基盤・サーバ・セキュリティなど幅広く身につけることができました。加えて先端技術のことも積極的に学べる環境にありますので、今の会社でもう少しスキルアップをしていけそうです。

ただ、新しい環境に行くことでより成長できる機会があるのであれば、私はやはり落ち着くことなく挑戦していきたいです。

今後のキャリアについて

さて今はこれからのキャリアについて考えています。

ネットワーク・インフラエンジニアとして提案から設計構築をできるようになり、次に見えるキャリアは下記のようなものがあるかもしれません。

  • ネットワークのスペシャリストとして会社で出世を目指す
  • ユーザ系や外資系企業などの新天地へチャレンジする
  • Web系やクラウドサービスなど新しい業界にチャレンジする
  • 独立(フリーランス・起業)する

ネットワーク・インフラエンジニアのキャリアアップについては、今後別記事でも追記していきます。

引き続きよろしくお願いします。

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